電気自動車とガソリン車の違いとは? 電気自動車のメリット(駐車場も割引に!)

schedule2021年4月28日

気候変動をはじめとする様々な環境問題への関心が年々高まり続けている昨今、次世代カーとして世界中の人々から注目を集めているのが「電気自動車」です。
最近では大手自動車メーカー・トヨタの電気自動車のCMや、電気自動車用の充電設備が設置された駐車場などを見かけることも多くなりましたが、まだまだガソリン車が主流なのが現状であり、電気自動車のことをよく知らない方もいらっしゃるのではないでしょうか?

そこで、今回は電気自動車とガソリン車の違いやメリット、注意点などについてご紹介いたします。

 

◇電気自動車とは? ガソリン車との違いについて

 「電気自動車」とは、その名の通り電気で走る自動車です。ガソリンではなく電気を使用するため、エンジンの代わりにモーターが搭載されているのが電気自動車の大きな特徴です。英語表記では「Electric Vehicle」を略した「EV」と呼ばれており、電気自動車用の充電設備が設置された駐車場などで「EV QUICK」といったマークを見かけたことがある方も多いのでないでしょうか?

「電気自動車」は、充電装置でバッテリーに電気をためてからモーターを動かすシンプルな仕組みになっており、そのほかにはこれらを制御するコントローラーなどが搭載されています。ガソリン車とは異なりガソリンを一切使用しないことから、気候変動の一番の原因といわれる二酸化炭素の排出を抑えることのできる環境に優しい自動車として今大きな注目を集めています。

なお、電気自動車と同じくエコカーに分類されている車には、主に「ハイブリッドカー(HV)」と「プラグインハイブリッドカー(PHEV)」があります。
ハイブリッドカーは電気自動車とガソリン車の両方の機能を(モーター用バッテリーはエンジンによって充電)を兼ね備えた車であり、その進化系であるプラグインハイブリッドカーは電気自動車と同じく外部から充電できるバッテリーが搭載されています。

 

◇電気自動車を導入するメリット(駐車場の割引も!)

電気自動車は昨今の環境問題に対する取り組みの一つとして大きく注目されていますが、実際に日々の生活の中で電気自動車を取り入れると私たちにとっても多くのメリットがあります。

ガソリン車に比べて燃費がお得に

電気自動車は、電気を使って走る自動車ですのでガソリン車に比べて非常に経済性に優れているというメリットがあります。
自動車の種類や性能によっても異なりますが電気自動車とガソリン車が同じ距離を走る場合、ガソリン車にかかる燃料代の半分以下の電気代で走るため大幅に費用を抑えることができます。

また、電気代がお得になる深夜に充電をしたり、自宅で契約している電気料金プランを見直したりして、工夫次第でさらに電気自動車のコストを下げることができるのも大きなメリットでしょう。

国や都道府県の様々なサポートが受けられる!(実は、駐車場も割引に!)

電気自動車を購入すると国から補助金を受けられるメリットがあります。
これは環境に優しい車の普及を目的に適用されるものであり、国の補助金としては「クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金」といった制度があります。電気自動車を購入したあとに申請が必要ですので必ず確認しておくようにしましょう。

そのほかにも、都道府県ごとに補助金制度が実施されている場合もありますので、電気自動車を購入する際はお住まいの地域のサポート状況についても調べておきましょう。詳しくは、「一般社団法人 次世代自動車振興センター」のWebサイトで最新の情報を確認できます。

例えば、東京都」では、「低公害・低燃費車に係る有料駐車場料金割引措置」があり、東京都管理の駐車場にて電気自動車も大幅な割引が受けられます。

駐車場により割引内容は異なるのですが、例えば以下のような特典があります。

【時間貸し】

(1)現行利用料金の最初の1時間は無料又は50%割引
(2)現行利用料金の最初の30分は無料

【1日貸し】

現行利用料金から33〜43%割引

【定期制】

(1)現行利用料金から10〜30%割引
(2)現行利用料金から6,000円割引

【駐車場の利用方法】

・低排出ガス車は、車検証の提示または認定ステッカー(4つ星★★★★、5つ星★★★★★や燃費基準達成車)等による確認
・その他自動車(天然ガス自動車等)については、車検証等の提示による確認

この特典は、かなりお得で、東京都内の約260箇所、港区、新宿、池袋、渋谷、銀座、日本橋、代々木公園、お台場、駒沢公園等の公共駐車場の多くで活用できます。

*具体的な割引対象の駐車場リストは、以下をご参照ください。

東京都エコカー割引対象駐車場一覧

東京都の当該駐車場割引措置についての情報は、以下のURLにてご確認ください。
https://www.kankyo.metro.tokyo.lg.jp/vehicle/sgw/pollution/discount.html

また、電気自動車はさらに税金の優遇制度が適用されるというメリットがあり、自動車取得税や自動車重量税の免除をはじめ、排気量の大きさで決まる自動車税も排気量ゼロの電気自動車は減税対象となるので大変お得です。

走行中の音が静かで振動も少ない

電気自動車は、ガソリン車に比べて走行中の音が静かで振動も少ないという特徴があります。
ガソリン車の場合はエンジンでガソリンを燃焼させるため、走行時に音や振動が発生してしまいますが、電気自動車はバッテリーに充電した電気で走っているためとても静かな音で振動も少なくなります。

優れた加速性能を発揮

電気自動車はガソリン車に比べて加速の性能にも優れています。重い車を動かして走り出す力のことを「トルク」といいますが、ガソリン車の場合は発進してからギアを使って徐々に加速していきますので、最初から最大トルクは発生できない仕組みとなっています。

一方、電気自動車を動かすモーターは発進時から最大トルクを発生させることが可能となり、アクセルを踏むとスムーズに加速してくれます。

地球環境保護への貢献に繋がる

先述のとおり、電気自動車の最大のメリットは地球環境に優しいという点です。ガソリンをエンジンで燃焼させて走るガソリン車が出す排気ガスには、気候変動の主な原因とされている二酸化炭素のほか、様々な大気汚染物質が含まれています。

しかし、電気自動車の場合は走行時の排気ガスが出ないため地球環境保護への貢献に繋がることが大きく注目され、現在多くの国で電気自動車導入への取り組みが行われています。

 

◇電気自動車を導入する際の注意点

電気自動車は地球環境に優しいという点だけでなく、私たちにとって様々なメリットがあることが分かりましたが、実際に電気自動車を導入する前にいくつか注意しておかなければならないことがあります。

ガソリン車に比べて航続距離が短い

ガソリン車に比べて、電気自動車の航続距離が短い点は特に事前に留意しておく必要があります。
車種やバッテリーの容量などによっても異なりますが、一回の充電で平均200~400kmほどの航続距離となり、自動車メーカーの企業努力によって徐々に伸びつつあるものの、一度の満タン給油で600km以上は走行するガソリン車と比較すると短いのが現状です。

そのため、近場へ買い物や通勤で使用する分には問題ありませんが、旅行やドライブで長距離運転を予定しているときは事前に充電スポットを調べておく必要があります。
また、エアコンやオーディオの使用状況、速度などの影響によっても航続距離が変わっていきます。

充電スタンドが少ない

電気自動車の人気上昇に伴って充電スタンドの数も増えつつあり、最近ではコンビニやショッピングセンター、公共施設やマンションなどでもよく見られるようになりました。しかし、ガソリンスタンドに比べるとまだまだ少ないのが現状です。

そのため、電気自動車を導入する際は同時に自宅にも充電設備を設置することを視野に入れておきましょう。自宅に充電設備があればバッテリー切れの心配もなく、使っていない間に毎日手軽に充電できるので便利です。

充電に時間がかかる

ガソリンは満タンでも数分で給油できますが、電気自動車の場合はゼロからフルで充電するのに8時間ほどかかる点には注意が必要です。急速充電器でも30~40分ほど時間がかかり、フルではなく約80%までしか充電することができません。

自宅に近い範囲内での電気自動車の使用が主な場合は、夜寝ているときに充電するだけでも十分ですが、長距離運転するときはこまめに充電する必要があるので、事前に充電スポットを調べておくことが大切です。

ガソリン車に比べて値段が高い

電気自動車はガソリン車に比べて値段が高いという点も、まだまだガソリン車が主流となっている理由の一つです。

ガソリン車は100万円前後で購入することができますが、電気自動車は平均300~400万円ほど。なかなか手が出しづらい値段設定なのが現状です。電気自動車を購入するときは補助金制度や減税を上手く利用するようにしましょう。

 

◇まとめ

 電気自動車とガソリン車の違いやメリット、注意点などについてご紹介しました。
災害や停電時には蓄電池として活用できる点でも注目されている電気自動車には様々なメリットがある一方で、まだまだ課題も多く導入する際には注意が必要ですが、自動車メーカーの努力によって徐々に改善されていくことでしょう。

気候変動など様々な環境問題への関心が年々高まり続けている今、なるべく早い段階でガソリン車から電気自動車へと移行していくことが世界的な課題ですが、今はなかなか導入するのが難しいという方も是非この機会に環境問題や節約について考えてみてはいかがでしょうか。